キム・スヒョン、広告主6社から総額73億ウォン訴訟「真実は必ず明らかになる」

広告主による73億ウォン訴訟、その全貌

みなさんご存じでしたか？俳優キム・スヒョンが現在、クク電子、ククホームシス（韓国・マレーシア法人）、ビューティーブランドDINTOを運営するトレンドメーカー、健康機能食品フロムバイオ、医療機器クラシスなど6つの広告主から、総額73億ウォン（約7億3000万円）を超える損害賠償訴訟を起こされています。これは、故キム・セロンさんとの未成年時代の交際疑惑やプライベート暴露が発端で、ブランドイメージへの打撃を理由に契約解除や違約金請求が相次いだためです。

韓国広告界の「尊厳維持条項」と芸能人リスク

韓国の広告契約には「尊厳維持条項（モラル条項）」が盛り込まれていることが多く、芸能人がスキャンダルに巻き込まれると、企業は契約解除や損害賠償を請求できるのが一般的です。今回のキム・スヒョンのケースもまさにこの典型。カロセロ研究所による未成年交際疑惑の拡散を受け、複数の広告主が一斉に法的措置に踏み切りました。韓国社会における芸能人のイメージ管理の厳しさ、そして企業側の迅速な対応が浮き彫りとなっています。

仮差押えと損害賠償、経済的ダメージの現実

損害賠償訴訟だけでなく、キム・スヒョンの不動産や資産も仮差押えの対象になっています。例えば、クラシスはキム・スヒョンが所有するソウル・聖水洞の高級マンション「ギャラリアフォーレ」の一部屋に対し30億ウォンの仮差押えを申請し、裁判所がこれを認めました。また、クク電子は8億5000万ウォン、フロムバイオは39億6000万ウォン、DINTOは5億ウォン超の訴訟を提起。これらの動きは、韓国芸能人が一度スキャンダルに巻き込まれると、経済的にも甚大なリスクを負う現実を物語っています。

キム・スヒョン側の反論と法廷戦略

キム・スヒョンの代理人であるパン・ソンフン弁護士は「広告主の損害賠償請求はカロセロ研究所の虚偽主張に基づくもので、契約上も法的にも認められない」と強く反論しています。さらに「捜査が進めば真実が明らかになり、訴訟も自然に整理されるだろう」との見解も示しています。実際、キム・スヒョン側はYouTuberキム・セイの口座や不動産の仮差押えも申請し、裁判所がこれを認めるなど、攻防は激化しています。

ファンダムと世論、ブランドへの逆風も

今回の訴訟を受け、キム・スヒョンのファンたちは仮差押えを行ったブランドに対し、不買運動を呼びかけるなど強い反発を示しています。韓国芸能界では、ファンダムの力が社会的な議論や企業のイメージにも大きく影響するため、ブランド側も慎重な対応を迫られています。SNSやブログ上でも「証拠操作や虚偽流布の責任は誰にあるのか」「芸能人の社会的責任と企業の対応、どちらが正しいのか」といった議論が活発化しています。

今後の展開と国際的な注目

2025年6月現在、キム・スヒョン側は「真実は必ず明らかになる」として徹底抗戦の構え。一方、広告主側もブランドイメージの損失や経済的損害を主張し、訴訟を継続する方針です。台湾など海外でも同様の損害賠償訴訟が検討されており、今回のケースは韓国芸能界のみならずアジア全体の広告・芸能ビジネスに波紋を広げています。国際的なK-カルチャーファンにとっても、韓国社会の芸能人リスク管理やファンダム文化を知るうえで非常に示唆的な事例となっています。

まとめ：韓国芸能界の現実とファンが知るべきこと

今回のキム・スヒョン騒動は、単なるスキャンダルを超え、韓国社会の芸能人リスク、企業の危機管理、ファンダムの影響力、そしてSNS時代の情報操作リスクを浮き彫りにしました。ファンとしては、表面的な報道だけでなく、その背後にある社会的・文化的な背景や、芸能人と企業、ファンダムの力関係にも目を向けることが重要です。今後の裁判や社会的議論の行方にも、引き続き注目が集まっています。